その手の先にあるもの

まだ見始めて日が浅いですが、顕嵐くんのダンスについて私が思うところを書き記しておきたいと思います。

顕嵐くんのダンスの魅力を一言で表現すると、「潔さ」だと思っています。


顕嵐くんのダンスには迷いがありません。
手を伸ばす、ステップを踏む、顔を前に上げる…全ての動きに躊躇やためらいがありません。愚直なくらいに真っ直ぐに、見る者の心に剛速球で飛び込んで来る。それは、爽やかで清々しくて瑞々しくて、こちらの背筋がきりっと正されるような、恐ろしい程の潔さをたたえたダンスです。その潔さはとてつもなく強く、見る者の心を瞬く間にさらっていきます。

「潔さ」を形成している主な要素は「手」と「目」だと思っています。

顕嵐くんは身長に対して腕が長く、手が大きいのが最大の武器です。彼が手を動かすとそれだけで華やかな空気になるのですが、その大きな手をめいっぱい使って踊るのですから、そのパワーは凄まじい。
クリエ公演でも、私が好きな振りは手のポージングが印象的なものが多かったのですが、伸ばす腕の真っ直ぐさとスピード感、爪の先までぴんっと張り詰めた手のひらの緊張感が堪らなくかっこいいです。

見る者を射抜くような真っ直ぐな視線も魅力的です。顕嵐くんは綺麗な切れ長の目をしていてそれだけでも十分印象的なのですが、その視線が絶対に下に落ちません。常に前をしっかりと見据えて踊ります。目力が強く、見る者の心に遠慮なくズバっと切り込んできます。

美しくも力強いその手と目の力が混然一体となって押し寄せてくるダンスが顕嵐くんの真骨頂で、そのシーンに出会うとどうしようもなく心が揺さぶられます。

直近で言うと*1、6/13OAの少年倶楽部Sexy Zoneのメドレーが素晴らしいです。「Sexy Zone」の冒頭 ♪空ニ、カザシタ〜 の部分、真っ直ぐ前に差し出される手のひらと、きりっと前を見据える目線のバランスが美しくうっとりします。腕は曲がったりふらついたりすることなく、床と平行に真っ直ぐに伸ばされ、その手のひらがゆっくりと上に上がっていくと共に目線も上にあがっていく、この一連の動きが最高です。その後の ♪Mildも地球の裏側じゃ の部分は、柔らかく弧を描く腕とその動きを追う目線が美しい。顕嵐くんは直線的な鋭い動きが印象的なのですが、こういったのびのびとした柔らかい動きも目を引きます。腕を動かしたあと、頭上で両手を掲げてポージングするのですが、ここのポーズのぴたっとした決まり具合の潔さと、指先の美しさも素晴らしいですね。

手と目の動きに加えて、体の伸びやかさも特筆すべきポイントです。手をぐんと思いっきり伸ばすポーズは勿論のこと、上半身でウェーブをしたり、体をくねらせる様な振りがダイナミックで迫力があります。のびのびとした体の動きは、見る者に胸がすくような爽快感を与えます。

6/6OAの少年倶楽部、Jr.メドレーの「Singin' for you」サビの ♪ほらね Singin' for you 助走つけて の所、両手をばーっと広げて前傾斜姿勢になったあと、足を揃え直して右手をぐっと伸ばす振りがあるのですが、ここの体の伸びやかさが素晴らしい。伸び伸びとして見ていて、とても心地が良いです。
4/6OAのSexy Zoneメドレー、「風をきって」冒頭の歌に入る直前、音に合わせて、ぐーっと上体を起こして行く所の動きも好きです。迫力があって一気に引き込まれます。

Sexy Zoneの「風をきって」を踊っている顕嵐くんがとても好きなのですが、あの曲の持つ疾走感と伸びやかさ、そして強さが顕嵐くんのダンスの世界観にはまっているのだと思います。「風をきってきって 風をきってゆくよ 心はいま 僕たちの 剣になるんだ」正に顕嵐くんのダンスは、剣の様に鋭く見る者の心に強烈に切り込んでくる、そんな圧倒的なパワー。

私は5年半Snow Manの宮舘くんを応援してきて、彼のダンスが世界で一番好きでした。ダンスは大好きなので、宮舘くんが出ていない時は他の人のダンスを見てああだこうだ感想を述べる事は多々あったのですが*2、私の中に宮舘くんのダンスは絶対的NO.1として長らく君臨していて、それを揺るがす存在は決して現れることはないだろうという確信が常にありました。

そんな私の心を瞬く間に見事にかっさらっていったのが、顕嵐くんのダンスでした。

とにかくどうしようもなく強く圧倒的なパワーがありました。恐ろしいくらい真っ直ぐに、ひたむきに、見る者の心に真正面ど真ん中からずばっと切り込んでくる。例えるなら、ぼーっと野球を見ていたら、何故かいきなり150キロのストレート剛速球をど真ん中ストライクに投げ込まれた様な衝撃です。ただその球を受け止めるしか、私にはなす術がありませんでした。けれど、今はこのめぐり合わせに心から感謝しています。

顕嵐くんがためらいなく真っ直ぐに潔く伸ばす手のひらの先には、無限の可能性や未来が広がっている―顕嵐くんのダンスを初めて見た時にそう感じました。
顕嵐くんがその大きな手でこれから掴んでいくもの、作り上げていくものを見て行きたいと願って止みません。

*1:顕嵐くんのダンスを見始めて間もなく、直近のものから少クラや歌番組の映像を追いかけている状況なので、見れていないものも多々あります。あくまで私が見たものの範囲内で。

*2:最近だとABC座で見た諸星くんのダンスが良かったです。重心が低くて力強い。また、革命や歌舞伎で見るThey武道のダンスは好きでした。各人のダンスは特別好みという訳ではないけれど、4人ともキャラクターの強いダンスが持ち味で、4人4様の色があり華やかなダンスを見せてくれる所が。